34 そのほかサステナビリティ推進の取り組みについて、株主の皆さまに理解を深めていただきたいとの思いから、福島県白河地区の当社社有林において植樹を実体験していただく「ニッシー・カッシーの森制度」も新設いたしました。 今後のサステナビリティ推進活動については、2023年度に設定した最重要アクションプラン(「社会に有用で安全な製品の開発」「気候変動問題への対応」「安全衛生に関する活動強化」)に以下の3項目を追加しました。①機能商品の事業拡大 環境配慮型商品を中心とした機能商品の事業拡大を進めることで、サステナブル社会への貢献を高めるとともに収益力の強化を図ります。②ダイバーシティ&インクルージョン(人財パフォーマンス向上) 多様な人財の確保はもちろん、社員一人ひとりがプロ意識を持ち、仕事を通して自己実現を考えられる強い会社に成長させたいという思いがあります。そのためのエンゲージメント・サーベイや社内の対話の機会を通じた実態の把握と組織風土改革などのための対策、働き方改革・人事制度の見直し、研修をはじめとした人財への投資の充実などを進めます。③リスクマネジメント体制の確立 急速に変化する社会環境の中で当社事業を取り巻くリスクの的確な把握と対応の重要性が増しています。正確なリスク計測やリスクテイクするためのルールづくりなど、取り組み強化を図ります。 これらの施策を通して引き続き持続可能な社会づくりへのチャレンジを継続してまいります。FSC®C021528代表取締役 副社長執行役員サステナビリティ推進担当役員眞田 茂春サステナビリティ推進活動をさらに加速 2024年3月期に判明した子会社における品質検査不適切事案は、グループのサステナビリティ推進においても大きな一石を投じられた想いです。特別調査委員会による調査が進められていますが、なぜ、長年に亘って「おかしい」という声が上がってこなかったのか、なぜ、気づいた人がいたのに適正化できなかったのか、真因を徹底的に突き詰め、組織として一人ひとりに「正しい」行動が浸透するよう取り組む決意です。 さて、2024年3月期が終わり、中期経営計画は2年が経過しました。サステナビリティ推進活動の成果としましては、まずサステナブルな社会の構築に貢献する環境配慮型商品群が成長したことがあげられます。水処理膜基材や全熱交換フィルターなどの快適な社会を実現する機能性商品や、適切な森林の管理に資するFSC®認証紙、脱プラ・減プラに貢献する包装紙などの自然素材を活かした紙素材製品に注力してきました。売上で見ても2020年度の185億円から2023年度には302億円まで拡大しました。 またCO₂排出削減の取り組みを、TCFD提言に沿った情報開示および2023年度にGXリーグへ参画することを通じて進めており、2030年度のCO₂排出量を2013年度比40%に削減するという目標に対し、2023年度時点で27%の削減を実現しました。 さらにダイバーシティ&インクルージョンの観点からは、2023年に女性の社外取締役・常勤監査役を選任し、2024年度は女性執行役員が就任しました。外国人採用、障がい者雇用にも取り組んでいます。サステナビリティ経営の推進持続可能な社会の実現に直結する本業の拡大をはじめ、組織風土改革など様々なアクションプランを実行してまいります。サステナブル社会を創造する企業として
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