三菱製紙 統合報告書2024
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耐熱ガラス不織布デバイス側面から見たイメージ特殊な吸収体により、余分なガラス化液を吸収保存用デバイス(Diamour-LS)当社システムを使用した胚移植で産まれた和牛子牛1000℃以上の火炎を10分間当てる融解用デバイス一般ガラスシート穴が開かない■■■■■■■■ 無機繊維を用いた湿式不織布の抄紙技術と無機顔料の塗工技術とを組み合わせて、耐熱ガラス不織布を開発しました。 人体や環境への安全性が疑われる耐熱性材料を使用せずに、安全性の高いガラス繊維や無機顔料を使用して、加工に携わるお客さまの作業安全性に配慮した設計に取り組んだ商品です。さらに、ガラス繊維の融点を上回る1000℃以上のバーナー試験にも耐える耐熱性や、加工しやすいという特徴も持っています。 建築材料、自動車部品・電気機器などの防火材、断熱材、保護材といった用途での採用が見込まれていますが、幅広い用途への展開を目指し、製品ラインアップの拡充や高品質を求めた研究開発に取り組んでまいります。■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 良質な畜産物を安定供給するために、日本中央競馬会特別振興資金助成事業として、当社は、北里大学と協力して、研究用卵子・胚のガラス化凍結保存用デバイス「Diamour®」を畜産用途に展開する研究開発をしています。 「Diamour®」は、インクジェット印刷用紙で培った吸収技術を活かし、超急速ガラス化法に必要な保存液の最少容量化を誰でも簡便に安定して実現できる設計となっています。 新たに開発した融解した凍結胚を牛舎でダイレクトかつ簡単に母牛に移植することができる融解用デバイスと「Diamour®」と組み合わせた凍結保存・融解システムによって、ガラス化胚の融解も容易に行うことができます。 このシステムを進化させることに取り組んでおり、受胎率を更に向上させて、畜産業界の発展に貢献してまいります。33数秒

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