15Message from CEO■■■■■■■■■■■■■■■■■ 新たな企業価値を創造し、会社を成長させる推進力として、社員一人ひとりのモチベーションアップは何より重要です。今期以降も継続的に人財への投資やワークエンゲージメント向上への取り組みを進めてまいります。 今期は給与や賞与の大幅なアップを実現することができました。もちろん今後も業績に応じて利益を還元してまいります。また社員持ち株制度があるのですが、まだまだ利用されている方が少ないので、もっと社員の方々に参加していただけるようにしたいと考えています。 残業時間や在宅勤務、育児、介護といった各種の休暇など、社員の方々が生き生きと働けるように働き方改革も進めていきます。社内の幅広い意見を聞くために、4月より一般職の方々と昼食時にランチ懇親会を始めました。セクション単位ではなく、横断的に様々な部門から各回8名くらいの方々と意見交換しており、色々な意見を聞くことができます。会社がダイナミックに変わっている、いい方向に向かっているという意見も聞かれて嬉しい限りです。 そのほかには社員のご家族を招いての工場見学会も開始しました。当社の事業や製品の社会的価値をご家族に理解していただくことも、一人ひとりのモチベーションアップにつながればと思っています。 さらに7月より三菱製紙の「クレド」を考える委員会をスタートさせました。クレドとは企業の経営理念を従業員が体現するための行動指針のことですが、これをトップダウンで決めるのではなく、1年間様々な部門の社員が集まって意見交換を行いながら作っていく予定です。 次期中期経営計画ではさらに高い目標を設定する予定ですので、目標達成のためには社員一人ひとりに高い志を持っていただく必要があります。三菱製紙としての一体感を高めることで、大きな目標をクリアするための原動力にしていきたいです。■■■■■■■■■■■■■■■■■ 企業経営にはコンプライアンスは言うまでもなく、「インテグリティ」が重要視される時代となりました。インテグリティとは「誠実」や「高潔」を表す言葉で、社内の行動規範や社員が共有すべき価値観であるとされています。白河事業所において品質不正の事案が発生した後、私は各工場を回り自分の言葉でインテグリティの大切さを説明いたしました。工場で事故が起こるときというのは、安全第一であるはずなのに操業第一にしてしまったときなんですね。品質も同じことで、今回の不適切事案は品質を後回しにしてしまったがゆえに起きたのだと思います。 三菱製紙は確かな技術力に裏打ちされた高品質の製品で勝負する会社ですから、品質へのこだわりは安全と同じくらい大事にしなければなりません。そのためには、法に触れないことであっても、誰もが「ずるいことはいけない」と言える会社でないといけないのです。社員の方々が仕事をしていて不安に思うことがあれば、すぐに報告できる風土を醸成しなければなりません。何故なら一人ひとりが誠実であることを大切にする会社こそ、幅広いステークホルダーの方々に応援してもらえる会社であるからです。 事業体制は大きく変わり、社員の意識も変わってきたのを感じてきましたが、もっと風通しのよい会社にできるよう社内へのメッセージ発信を強化していきます。社員の方々も今回の不適切事案を他人事と考えるのではなく、誰もが気兼ねなく自由に意見を言える、誠実で、働きやすい会社を全員で育てていって欲しいと願っています。 2025年3月期もステークホルダーの皆さまには、引き続きご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。一人ひとりの力を結集し、さらなる高みへ
元のページ ../index.html#15