三菱製紙 統合報告書2024
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に早く、広く、様々なセグメントで商品を揃えることが大事です。研究開発力をいっそう強化できるよう近年は研究職の採用活動も強化しています。 また、機能商品事業では従来の拠点である高砂工場と京都工場に加えて、KJ特殊紙の拠点であった富士工場が加わりました。それぞれの工場で扱う製品は異なりますが、3つの工場が活発な情報交換を行い、研究開発を一元化していくことで高いシナジー効果を発揮できると考えています。今秋からはさらに組織を強化し、主に欧米市場への営業活動に力を入れていく予定です。 紙素材事業部においては、八戸と北上の2工場の強みをもっとアピールしなくてはならないと考えています。八戸工場は臨海工業地帯に位置し、原材料の輸入や製品の輸送などで他社工場にはない大きなアドバンテージがあります。一方の北上工場は国内材100%を原料とした晒クラフトパルプを生産し地元林業の活性化や地域経済に貢献しています。紙需要は減少していますが、まだまだ円安な環境を活かして、グローバル展開を強化していく予定です。 何より三菱製紙は非常に高い技術力がありますので、この強みをもっと市場にアピールし認知してもらうことと、研究開発部門がこれからのシーズを育てていくことが大切です。これらを循環させることができればさらなる高みに到達できると考えます。現在、中長期アスピレーションとして売上高2,000億円、営業利益150億円を設定していますが、次の中期経営計画においては、さらに上方修正していく予定です。 まず株主や投資家の皆さまに対しては、IR・SR活動等によるステークホルダーとのコミュニケーションをアクションプランに掲げているとおり、建設的な対話により企業価値の向上を図っていきます。今期はアナリスト、メディアの方々に向けた情報発信も強化していきます。特に当社の高い技術力を理解していただく場として、研究開発に関する説明会を今秋実施する準備を進めています。 次にお客さまや地域社会の皆さまには、これまで以上に持続可能な社会に貢献する製品・サービスを提供していきます。環境対応型ラベルや包装紙といった環境対応型製品の拡大を通してサステナブル社会の実現に貢献してまいります。 ダイバーシティ&インクルージョンの一環として、外国人の採用も広げたいと考えています。現在はベトナムから来ている社員が多いのですが皆さんとても優秀です。近年は言葉の壁もDXで解決できますので、高い技術を持った様々な国の方々を戦力にできるのではないかと思っています。14トップメッセージ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 当社は三菱製紙グループ企業行動憲章に基づき、公正かつ透明な企業活動を行い、株主、顧客、地域社会をはじめとするステークホルダーとのコミュニケーションを通じて、社会からの理解を深めることが、当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に資すると認識しています。すべてのステークホルダーから応援される会社に

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