DIALIBRE III
PDFネイティブ対応のSDP-RIPを中心に、ジョブフローを管理する「SDP-RIP Manager」、自動面付け機能を持った「SDP-RIP IM Engine」、面付けソフト「ファシリス」の各商品構成の見直しと連携を強化しました。自動化と省力化をコンセプトに、従来のDIALIBREをさらに使いやすく、PDFプリフライト機能、簡易検版機能やインキボリュームヘルパーなど、多彩なオプション機能をアップしました。
制作、製版、出力など印刷会社の各部門をシームレスに繋ぐことにより、工程間をまたいだオペレーティングがスムーズに行えます。 これにより、作業ミスの軽減だけでなく、各工程間のさまざまな問題を解決します。
お客様の仕事に合わせて4つのモデルを用意
ワークフローは組み合わせ自由。必要な機能だけをセレクションできます。
カラーマネジメントなどのソリューションや、CIP3出力などの出力オプションは、必要な機能だけをセレクトできます。
Core【コア】
高品質・高速処理RIP
ジョブコントロール機能とプレビューのみの基本ワークフローです。
PDF/PS/XPSのネイティブ処理RIP
ネイティブ処理
SDP-RIP Ver.11はPDF 1.0〜1.7をネイティブに処理します。
PDFを別の形式に変換せずに直接レンダリングするため透明効果の分割が不要であり、より制作者の意図に忠実な再現が可能になります。
また従来からのPostScript形式はもちろん、TIFF形式やWindows7標準搭載の文書フォーマットであるXPSにも、一つのエンジンでネイティブ対応しています。
PDF/X対応
SDP-RIPは、PDF/X形式のデータに対してはAcrobatのオーバープリントプレビュー表示と一致した再現になるように処理します。(RIP側で独⾃のオーバープリント設定を適⽤することも可能です)さらにPDF/X-3やX-4に対して、インテント情報と埋め込みICCプロファイルに基づいたカラーマネージメント処理(RGB→CMYK変換)を行います。
PDFネイティブなので、PDF/X-4の透明効果も正確に再現できます。
1bitTIFF 、8bitTIFFの入出力をサポート
さまざまなデバイスとシームレスに連携
SDP-RIPでは、セッター出力用の1bitTIFFやプルーフ/検版用の8bitTIFFデータの入出力をサポートしています。
解像度や網点線数は自由に設定できるので、さまざまな出力デバイスとシームレスに連携することが可能です。
デバイスや印刷条件に応じて、230線や300線といった高線数を選択することもできます。
ジョブコントロール
アイコンで直感的にフロー構築
フローの構築は、デバイスなどのアイコンを接続していくだけです。
RIP処理後のプレビュー確認のためのストップアンドゴーも設定できます。
マルチデバイス出力も簡単
複数のCTPへの出力や、CIP3データの同時作成、IJProof出力など、複雑なフローも簡単に構築できます。
マルチRIPコントロール
RIPオプションを用いれば、複数のSDP-RIPをコントロール可能です。デバイスが同じであればロードバランスも調整可能です。
リモートプレビュー リモートCTP出力
CTPと制作部門の場所が離れていても制作部門からフローコントロールが可能で、RIP済みデータのプレビュー確認することが可能です。
充実のプレビュー機能
表示する色版の指定、さまざまな倍率での表示切替、網点での表示、オーバープリント、トラッピングなど、モニタ上で確認することができます。
In-Rip簡易面付けレイアウト
CTPの版面設計のための面付けテンプレートを標準で搭載しています。刷版に対するページ配置位置を設定しておくことで、In-Ripで自動で面付け処理を実行しますので、刷版設計作業が効率化されます。
- 単ページ配置、2ページ配置
- 中綴じ、平綴じ設定
- トンボの付与
- 簡易ストリップの配置
様々なオプション
Tiff Queue Manager(DIALIBRE III for Thermalが対象)
SDP-RIPから外部システムへのジョブ転送を管理する機能です。出力順の制御および、ファイルサイズや名称に応じた自動転送が可能です。
ラスターPDF
RasterPDFオプションを使うと、RIP処理後のラスターデータをマルチページのPDFファイルとして出力できます。
セッター出力用からプルーフ用まで、任意の解像度と分版、オーバープリント設定の結果を、閲覧の容易なPDFフォーマットにできるため、ソフトプルーフィングが効率化します。
In-Ripトラッピング
薄紙などの印刷では、裏移り防止などの理由からノセ部分をヌキにする作業が発生します。外部から入稿されたデータのアプリケーションでの修正は手間がかかります。TrapProでは、あらかじめ設定したトラップパターンで自動的に修正を行うことが可能です。
インクボリュームヘルパー
各色の刷版の画像面積率を棒グラフにする オプションです。棒グラフを読むことによって、 印刷前にインキキー設定値のおおよその目安がわかりますので、刷り出し前のセットアップ時間を大幅に短縮させることができ、損紙の低減、色の安定化に貫献します。
版面が見えにくいダイレクト版を、CI P3非対応の印刷機で使う場合に役立ちます。
PPFファイル出力
印刷機のインキ坪プリセット用のPPFファイルを書き出します。これを印刷機側に渡すことで、刷り出し前のセットアップ時間を大幅に短縮させることができ、損紙の削減、色の安定化など生産性の向上が図れます。
※「インキボリュームヘルパー」のように棒グラフを出力する機能はありません。
カラーマネジメントソリューション SDP-RIP Color Pro
- RGB→CMYK変換
- CMYK→CMYK変換
ColorProはICC規格に準拠したIn-RIPカラーマネージメントオプションで、sRGBやAdobeRGBデータからJapanColor準拠のCMYKデータが作成できます。
ColorProはデバイスリンクプロファイルにも対応しており、CMYK→CMYK変換を使ったデバイス間の色再現の違いを調整することも可能です。
Media Saving(メディアセービング)
複数のジョブを配置して出力する機能です。
フィルム出力での感材の無駄を省くことができます。
Standard【スタンダード】
PDFワークフローモデル
EntryモデルにPDFプリフライト機能を加えた、PDFワークフロー向けのモデルです。PDF運用に最適です。
PDFワークフローソリューション
PDF生成からプリフライト
PDF運用ではプレス用PDFの生成が重要です。PDFオプションにはPostScript、EPSドキュメントからPDFを変換する機能と、PDFドキュメントをプリフライトする機能があり、確実なPDFワークフローを構築できます。
- PDF/XplusJ等PDFプロファイル認証
- プリフライトレポートの出力
- アクションリストによる自動修正
EnfocusPitStopとの連携
Enfocus PitStopで作成したPDFプロファイル、アクションリストをインポートできますので、お客様独自の設定も利用可能です。
WEB用PDFも作成可能
印刷用PDFの作成と同時にWEB用のPDFも作成することができますので、クライアントの要望に対応可能です。
Premium【プレミアム】
PDFワークフロー&FACILISの面付けソリューション
Standard モデルにFACILIS の面付けソリューションを加えたモデルです。
FACILIS の面付けテンプレートを活用し、ホットフォルダによる自動面付け処理が行えます。
自動面付けオプション
面付け指示によるホットフォルダ運用
FACILISで作成した面付けジョブをインポートし、ホットフォルダにより自動で面付け処理することができます。
ページデータが揃った版から面付け処理するので、すべてのページデータを待つ必要はありません。
面付けジョブを一元管理
クライアント画面で面付けジョブを一括管理できます。
面付けジョブのデータ入稿状況や出力状況の進捗が確認出来て、ページ差替え時の再面付け指示など、効率的な運用を行うことが可能です。
ホットフォルダ1個で様々な面付けを処理します
ページデータと一緒に投入する面付け指示ファイルで面付けを制御します。
フルオートで入力から出力まで
複数PDFファイル入稿時のプリフライトから面付け、プルーフ、出力を1つのフローで自動処理します。
機能比較
お客様のお仕事に合わせて各種モデルをご用意いたしました。
機能比較一覧
DIALIBRE機能 | for TDP | Core | Standard | Premium | |
---|---|---|---|---|---|
機能 | ワークフロー構築 | ― | ○ | ○ | ○ |
出力コントロール/ジョブ管理 | ― | ○ | ○ | ○ | |
リモートプレビュー | ― | ○ | ○ | ○ | |
RIP済みデータ計測機能/差分表示機能 | ― | ○ | ○ | ○ | |
PDFプリフライト | ― | ― | ○ | ○ | |
FACILIS自動面付け | ― | ― | ― | ○ | |
ColorPro | ― | △ | △ | △ | |
TrapPro | ― | △ | △ | △ | |
In-RIP簡易面付 | ○ | ○ | ○ | ○ | |
クライアント数※1 | ― | 2本 | 2本 | 2本 | |
1bitTIFF/8bitTIFF 入出力 | ― | ○ ※2 | ○ | ○ | |
PPF ファイル出力 (CIP3コソバーター) | ― | △ | △ | △ | |
RasterPDF | △ | △ | △ | △ | |
インキボリュームヘルパー | ― | △ | △ | △ |
プラグイン | 1630 Plug-in | DIALIBRE II Core SDP-RIP に SDP-Eco 1630ⅢRz 出力機能追加 |
MADIATH Plug-in | DIALIBRE II Core SDP-RIP に MADIATH 出力機能追加 | |
TDP Plug-in | DIALIBRE II Core SDP-RIP に TDP324/459/580/750 出力機能追加 | |
オプション | CIP3コンバータ | 印刷機のインキプリセット用 PPF ファイルを書き出す |
Tiffout option for 1630 | DIALIBRE II Core for 1630 に TiffOUT を追加 | |
Media Saving | 複数のジョブを配置して出力する機能、フィルム出力時に感材の無駄を省く | |
TrapPro | あらかじめ設定したトラップパターンに応じ、自動トラッピング処理を行う | |
ColorPro | RIP内で sRGB、AdobeRGB データから自動で Japan Color 準拠の CMYK データに変換 | |
RasterPDF | RIP 処理後のラスターデータをマルチページの PDF として出力 解像度を自由に選択できる ※3 | |
インキボリュームヘルパー | 各色の刷版の画像面積率を棒グラフにしてプリント出力、CIP3 非対応の印刷機に威力を発揮 | |
TDP-459II 長尺オプション | 最大出力長を 660mm から、1,500mm (ネガポジ共に) まで拡大 | |
TDP-750/580 長尺オプション | 最大出力長を通常の 775mm を 1,900mm に拡大 (ネガ出力時は、1,300mm) | |
SDP-RIP Manager 1 クライアント追加 | SDP-RIP Managerにクライアント追加 (通常は2クライアント) | |
PDF プリフライトチェック | PDF プリフライト機能を追加 | |
DIALIBRE SDP-RIP IM Engine Ver.1.0 | 自動面付機能追加 | |
SDP-RIP IM Engine クライアント | SDP-RIP IM Engine 1 クライアント追加 |
○:標準 △:オプション
※1 バージョンアップした場合、クライアント数が変更となる場合があります。
※2 DIALIBREⅢ for ThermalおよびDIALIBREⅢ for MADIATHのみが対象です。(保守契約必須)
※3 一部非対応